運動&生活習慣をチェック!
「運動しなきゃとわかってはいるけど、なかなか動けない」そんなふうに感じていませんか?まずは今の身体活動量をみえる化してみましょう。
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運動の時間をわざわざ作るのって、なかなか難しいですよね。仕事が終わって疲れた体でジムに行く気にはなれない。休日はゆっくり過ごしたい。そう感じるのは、当たり前のことです。
でも、実は「運動の時間」を別につくらなくても、体を動かす機会は日常の中にたくさんあります。
肥満症診療ガイドライン2022では、「生活活動を含む日常の身体活動量の増加は肥満を抑制する」とされています。掃除、料理、通勤の歩き——こうした日常の動きは「生活活動」と呼ばれ、意識して取り組むことで体への確かなプラスになることがわかっています。
今回は、特別な時間も道具も必要ない、生活の中で自然に体を動かす工夫をご紹介します。
掃除機をかけるとき、いつもより少し大きく腕を動かし、背すじを伸ばして歩くように意識してみましょう。
掃除機がけは、腕・体幹・下半身を同時に使う全身運動です。20〜30分続けると、ゆっくりとした散歩と同程度のエネルギー消費になるとも言われています。「掃除をしている」という感覚から「体を動かしている」という意識に少し切り替えるだけで、同じ家事がまったく違うものになります。床の隅まで丁寧に、大きな動作で動き回ることを意識してみてください。
他の家事も、同じように「体を動かす機会」として活かせます。洗濯物を干す・取り込むときは、腕を高く上げてつま先立ちになりながらハンガーにかけるだけで、肩まわりや体幹へのよい刺激になります。立って料理する時間も、座っているときよりエネルギー消費が増える「ながら活動」のひとつです。鍋をかき混ぜる、食材を取りに歩く——台所での動きを少し意識するだけで、毎日の家事が体を動かす時間に変わります。
【ポイント】
大きく・丁寧に」を意識するだけでOK。急ぐ必要はありません。
体調に合わせて、できる範囲で動かしてみましょう。
【ポイント】
大きく・丁寧に」を意識するだけでOK。急ぐ必要はありません。
体調に合わせて、できる範囲で動かしてみましょう。
エレベーターの前に立ったとき、「今日は階段にしてみよう」と選ぶ。それだけのことですが、階段の上り下りは下半身の筋肉をしっかり使う、強度の高い活動です。毎日の積み重ねは、下半身の筋力維持にも効果的です。
肥満症の方は関節への負担が気になる場合もありますが、下りよりも上りのほうが関節への衝撃は少ないとされています。まずは「上りだけ階段にする」という選択から始めてみましょう。1〜2階分であれば、体への負担も少なく始めやすいはずです。慣れてきたら少しずつ階数を増やしていくことができます。
通勤や買い物のとき、駅まで速歩で歩くことも、手軽にできる活動量の増やし方です。「少し息が上がるくらいの速さ」が目安で、隣の人と会話しながらなんとか話せる程度のペースで十分。ゼイゼイするほど急ぐ必要はありません。ひとつ手前のバス停や駅で降りて歩くだけでも、毎日の通勤が体を動かす時間に変わります。階段も速歩も、「少し意識して選ぶ」だけで始められる工夫です。
【ポイント】
「毎回必ず」と決めなくて大丈夫。「今日は調子がいいから階段にしよう」という気持ちのよいときだけでも十分です。
【ポイント】
「毎回必ず」と決めなくて大丈夫。「今日は調子がいいから階段にしよう」という気持ちのよいときだけでも十分です。
昼休みのうち、10分だけ歩いてみましょう。コンビニまで歩く、建物の周りをひとまわりする、それだけで十分です。
肥満症診療ガイドラインでは「短時間の運動を数回に分けて合計30分でもよい」とされています。つまり、昼休みの10分歩きを毎日続けるだけで、週5日で50分。立派な有酸素運動の積み重ねになります。
昼食後すぐは避け、少し時間をおいてから歩き始めると体への負担も少なくなります
【ポイント】
毎日でなくても大丈夫。「今日は天気がいいから歩いてみよう」という気軽さで始めてみましょう。続けることよりも、「まず1回やってみること」が大切です。
【ポイント】
毎日でなくても大丈夫。「今日は天気がいいから歩いてみよう」という気軽さで始めてみましょう。続けることよりも、「まず1回やってみること」が大切です。
今回ご紹介した工夫に共通しているのは、「新しいことを始める」のではなく、「毎日すでにやっていることを、少しだけ変える」ということです。
特別な時間も、特別な場所も必要ありません。今日からできる小さな一歩が、積み重なることで大きな変化につながっていきます。まずはひとつだけ、「今日の自分にできそうなこと」を選んで試してみてください。
本内容は一般的な情報であり、体調に不安がある場合は、医師・薬剤師等にご相談ください。
必ずしも激しい運動が求められるわけではありません。例えば、歩数を増やすなど日常生活での身体活動量を少しずつ引き上げるだけでも、運動療法の一つとして十分な健康改善効果につながることが分かっています。
Swift DL, et al. The role of exercise and physical activity in weight loss and maintenance. Prog Cardiovasc Dis. 2014;56(4):441-7.
急激な減量を避け、無理のないペースでの体重管理と生活習慣の改善を定着させることが極めて重要です。また、自己判断で通院をやめず、定期的な医学的フォローアップを継続することもリバウンド防止に有効です。
Wing RR, Phelan S. Long-term weight loss maintenance. Am J Clin Nutr. 2005;82(1 Suppl):222S-225S.
軽い散歩、入浴、趣味への没頭など、食以外の行動で気分転換を図ることは「行動療法」という立派な治療の一環として推奨されています。まずは手軽にできることから探してみることが大切です。
肥満症診療ガイドライン2022 P63-69
肥満症には体重を減らすための様々な治療があります。肥満症で悩んでいる場合は、病院に相談してみましょう。