運動&生活習慣をチェック!
「運動しなきゃとわかってはいるけど、なかなか動けない」そんなふうに感じていませんか?まずは今の身体活動量をみえる化してみましょう。
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仕事中、気づいたら何時間も座りっぱなし。テレビを見ていたらいつの間にか夜になっていた。そんな経験はありませんか?
「特に運動はしていないけれど、じっとしているわけでもない」と思っていても、実は1日の多くを座って過ごしているという方はとても多いのです。
肥満症診療ガイドライン2022では、「不活発な座位時間の長さは体重増加と関連する」とされており、さらに「座位時間は身体活動量とは独立して肥満と関連する」とも明記されています。つまり、定期的に運動している方でも、長時間座り続けることが体に悪影響を与える可能性があることがわかっています。
今回は、特別な時間も道具も必要ない「ながら運動」で、座りすぎを防ぐ工夫をご紹介します。
テレビを見ている時間、スマホを眺めている時間——その時間を、体を動かす機会にしてみましょう。
座ったままでもできる代表的なストレッチが、肩まわしです。両肩をゆっくり後ろに向かって大きく回すだけで、肩甲骨まわりの血流が促され、上半身の緊張がほぐれていきます。前に回すのも効果的です。
他にも、首をゆっくり左右に傾けて5秒ずつキープする首まわりのストレッチや、足を軽く上げて足首をゆっくり内側・外側に回す足首まわしも、座りっぱなしで滞りがちな血流を促すのに役立ちます。どれも「テレビのCMの間だけやってみる」という気軽さで十分です。毎日続けなくても大丈夫。「今日はやってみよう」と思ったときに、ひとつだけ試してみてください。
【ポイント】
痛みを感じるほど無理に伸ばす必要はありません。「気持ちいい」と感じる範囲でゆっくり動かすことが大切です。
【ポイント】
痛みを感じるほど無理に伸ばす必要はありません。「気持ちいい」と感じる範囲でゆっくり動かすことが大切です。
長時間同じ姿勢で座り続けると、血流が滞り、体がこわばりやすくなります。対策はとてもシンプルです。「2時間に1回、外に出てみる」——その習慣が、体を動かすよいきっかけになります。
近所のコンビニやスーパーへの買い物は、座りすぎを防ぐための絶好のタイミングです。「必要なものがなくても、ちょっと歩きに行く」くらいの気軽さで十分。外に出て歩くことで、下半身の血流が促され、こわばった体がほぐれていきます。
買い物に行けない日は、水を飲みに行く、トイレに立つ、その場で少し足踏みをするだけでも構いません。スマートフォンのタイマーを2時間にセットして、鳴ったら立ち上がるサインにしてしまうのもおすすめです。
【ポイント】
「2時間きっかりに動けなかった」と気にしなくて大丈夫。「なんとなく長く座っているな」と感じたときが、立ち上がるタイミングです。
【ポイント】
「2時間きっかりに動けなかった」と気にしなくて大丈夫。「なんとなく長く座っているな」と感じたときが、立ち上がるタイミングです。
毎日必ずやる歯磨きの時間を、体を動かす機会にしてみましょう。歯磨きしながらスクワットをするだけで、何もしない2分間が下半身トレーニングの時間に変わります。
やり方はシンプルです。足を肩幅程度に開いて立ち、背すじを伸ばしたまま膝をゆっくり曲げてしゃがみ、またゆっくり立ち上がります。歯磨きの2分間で、無理のない回数を繰り返すだけでOKです。
スクワットは下半身の大きな筋肉を使う運動です。ガイドラインでは「筋肉量を維持することが、肥満症治療の効果を長く保つために重要」とされており、毎日の歯磨きのついでに続けることで、筋力維持の習慣として積み重ねていくことができます。
他にも、歯磨き中につま先立ちでかかとを上げ下げするだけでも、ふくらはぎへの刺激になります。「歯磨きしながら体も動かす」という習慣が身につけば、わざわざ運動の間をつくらなくても、毎日自然に体を動かせるようになります。
【ポイント】
膝に痛みがある方は、無理にしゃがまず、軽く膝を曲げる程度でも十分です。
体調に合わせて、できる範囲で行いましょう。
【ポイント】
膝に痛みがある方は、無理にしゃがまず、軽く膝を曲げる程度でも十分です。
体調に合わせて、できる範囲で行いましょう
今回ご紹介した工夫はどれも、特別な準備がいらないものばかりです。ストレッチも、
立ち上がることも、ながら宅トレも——今この瞬間から始められます。
肥満症の治療において、激しい運動だけが正解ではありません。「座り続けない」という小さな意識が、毎日の体の状態を少しずつ変えていきます。まずはひとつだけ、「今日の自分にできそうなこと」を選んで試してみてください。
本内容は一般的な情報であり、体調に不安がある場合は、医師・薬剤師等にご相談ください。
必ずしも激しい運動が求められるわけではありません。例えば、歩数を増やすなど日常生活での身体活動量を少しずつ引き上げるだけでも、運動療法の一つとして十分な健康改善効果につながることが分かっています。
Swift DL, et al. The role of exercise and physical activity in weight loss and maintenance. Prog Cardiovasc Dis. 2014;56(4):441-7.
急激な減量を避け、無理のないペースでの体重管理と生活習慣の改善を定着させることが極めて重要です。また、自己判断で通院をやめず、定期的な医学的フォローアップを継続することもリバウンド防止に有効です。
Wing RR, Phelan S. Long-term weight loss maintenance. Am J Clin Nutr. 2005;82(1 Suppl):222S-225S.
軽い散歩、入浴、趣味への没頭など、食以外の行動で気分転換を図ることは「行動療法」という立派な治療の一環として推奨されています。まずは手軽にできることから探してみることが大切です。
肥満症診療ガイドライン2022 P63-69
肥満症には体重を減らすための様々な治療があります。肥満症で悩んでいる場合は、病院に相談してみましょう。