肝臓は、ヒトの身体において重要な役割を担っています。そのためMASHによる影響は、肝臓だけにとどまりません。
肝臓やMASHについて 理解しましょう
肝臓が果たす健康の役割
肝臓は大きな臓器で、重要な役割を担っています。
健康を保つために500以上もの働きをします。主な働きは下記の通りです1,2 ;
- 血中の有害物質の除去
- コレステロールの調整
- 血糖値の維持
肝臓は他の体内のシステムとも関わり、肝臓の働きが低下すると、心臓などの他の臓器にも影響が及ぶことがあります3。
MASHとは何か?
MASHは、MASLD(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)が進行した状態です。MASLDは、肝臓に過剰な脂肪が蓄積することで発症し、以前はNAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)という名前でした4-6。MASHは、肝臓への脂肪の蓄積に加えて、炎症や風船様という肝細胞の腫れが起こります。アルコールをほとんど飲まない、まったく飲まない方でも発症することがあります5。
MASHは初期症状が乏しく、「見えにくい」、「気づかれにくい」疾患と呼ばれることがあります。一方で、気づかずそのままにしておくと、肝線維化が進行し、肝硬変、肝不全、さらには肝がんへと悪化する可能性があります4-7。ご自身のリスクを知り、早めに検査を受けることは肝臓の健康を守るための大切な行動です。
MASHになると起こることとは?
肝臓に脂肪が蓄積すると、炎症が引き起こされ、その結果、肝線維化(瘢痕化)へと進行することがあります8。MASHの重症度は、肝臓の線維化がどの程度あるかによって評価されます。
下の図は、MASHに気づかず、そのままとしてしまったときの進行を示したものです9,10。早めに見つけて、治療を行うことで、進行を防ぎ、長期的な健康を守ることにつながります6,7,10-14。
MASHの進行について9,10
さらに学ぶ
MASLDとMASHの違いは?
MASLD(旧:NAFLD)からMASHへの進行について解説しています。
肝臓の線維化とは?
炎症が続くと、肝線維化が進みます。その進み方について説明します。
肝硬変とは何か?
MASHからどうやって進行するのか?
MASHがどのように肝硬変を引き起こすか説明します。
参考資料
- Bhatia SN et al.:Sci Transl Med 6(245):245sr2, 2014
- Gan C et al.:Signal Transduct Target Ther 10(1):33, 2025
- Mannion R, Fitzpatrick E:Indian J Pediatr 91(3):286-293, 2024
- Kanwal F et al.:Diabetes Care 44(9):2162-2172, 2021
- Sandireddy R et al.:Front Cell Dev Biol 12:1433857, 2024
- Wang S, Friedman SL :Sci Transl Med 15(716):eadi0759, 2023
- EASL, EASD, EASO:J Hepatol 81(3):492-542, 2024
- Koyama Y, Brenner DA:J Clin Invest 127(1):55-64, 2017
- Svobodova G et al.:Arch Toxicol 99(1):1-22, 2025
- Kim J et al.:Diabetes Obes Metab 27(12):6831-6846, 2025
- Kjær MB et al.:Biomolecules 15(2):255, 2025
- Ofosu A et al.:Ann Gastroenterol 31(3):288-295, 2018
- Caldwell SH, Argo CK:Dig Dis Sci 60(4):810-812, 2015
- Carli F et al.:JHEP Rep 6(12):101185, 2024